ハチミツは吸収が早く、口にして約20分でエネルギーになってくれるという特徴があります。
というのもハチミツに含まれる糖分であるブドウ糖と果糖は、身体に吸収するためにそれ以上分解する必要がないからです。
例えば、お米の場合、『でんぷん→デキストリン→麦芽糖→ブドウ糖』と、体内の酵素によって、3段階に分解されます。そして、ようやく身体に吸収されるのです。
お米を食べてもすぐにエネルギーに変換されるわけではないのですね。
スポーツをした後は、疲れた体を回復させる為に、いち早く運動によって消耗されたエネルギー、水分、たんぱく質、ミネラル、ビタミン、カルシウムなどを摂取することが基本となっています。
そのため、吸収の早いハチミツは、マラソン選手や登山家がドリンクとして持参する物の中に、たいてい含まれているのです。
例えば、アトランタ五輪のメダリスト有森裕子さんは、現役時代、健康のために、りんご酢とハチミツを使ったバーモントドリンクと、穀物酢を薄めて入れたスープを飲んでいたたそうです。
また、1953年にエドモンド・ヒラリーが世界最高峰の山エベレストを初登頂した際、栄養補給にハチミツを持っていて、舐め続けていたという逸話が残っています。
運動後のすばやい疲労回復に、ハチミツは効果テキメンなのです。
胃への負担も少なく、高齢者や病気の方の栄養補給にも役立っています。