ハチミツをステーキを焼く際にかけると肉がおいしくなる、なんて言ったら、たまげるかも知れませんが、本当です。
中華料理人は焼き豚を作るとき、肉をおいしくするためにハチミツを入れるという有名な話があります。
肉を加熱すると、固くなって、ぱさぱさした感じになります。というのも、うま味を持った肉汁が流れ出してしまうからです。ハチミツはこれを防いでくれます。
ハチチミツは、浸透性、吸収性、保湿性に優れています。
ハチミツを肉にかけると、肉の中に浸透していき、肉の組織が縮むのを防いでくれるので、加熱しても固くなりにくくなります。ハチミツが染み込んだ肉は、冷えても固くなりにくいのが特徴です。
さらに、ハチミツの中の有機酸が肉の保水性を良くして、肉汁が流れ出してしまうのを防いでくれます。
また、ハチミツは加熱することによってカラメル化し、肉料理につややかな照りを出してくれます。ハチミツを塗ることによって、肉がこんがりと美しく焼き上がるのです。
ハチミツなんてかけたら、肉料理が甘くなってしまうんじゃぁ……
と不安になられた方、ご安心を。
多くかけすぎなければ、それほど味に影響はありません。
ちょっと塩味を強くすれば、ほとんど甘さは感じませんね。
(実際に、蜂蜜を他の調味料と混ぜたりすると、風味は残るものの甘さはほとんど消えます)
はちみつは肉をジューシーにする魔法の調味料なのです。
家庭で手軽にレストランの味が楽しめますので、ぜひぜひ試してみてください。