おいしい蜂蜜を生み出すチウリの樹とは?

 ネパールで生産されている『チウリはちみつ』は、天然物でありながらバターキャラメルのような風味のとてもおいしいはちみつです。正直、今まで食べてきた中では、ダントツのおいしさでした。

 この『チウリはちみつ』を生み出しているチウリの樹とはいかなる物か?販売者であるハニールネッサンスさんに話を聞いて、調べてみました。(ハニールネッサンスさん、どうもご協力ありがとうございます!)

チウリの樹

 大きな木で寿命二百年、高さ20メートルにもなる大きな木。
 標高800~1200m程度に限って生息する原生木です。
 大きな葉はお皿として、木は薪として、実は食用として、などなど、さまざまな形で生活に役立てられてきました。

チウリの樹の花

 毎年1月に花が咲きます。
 小さい花がいくつも集まって束になり、一つのぼんぼりを作るような花です。
 花を振ると、したたり落ちるほどの蜜が溢れるため、現地の人は花蜜ジュースとして飲むこともあります。
 純粋の花の蜜にもたくさんの花粉が混じり込み、天然のビタミンやミネラルが多く含まれます。

チウリの樹の実

 花が散ると、6月頃に実がなります。
 これはインドやインドに近いネパールでフルーツとしても販売されており、とても甘くてジューシー。「甘すぎて沢山食べれない」と現地の人が言うほど。

 さらに、チウリの種からはチウリ油が取れます。食用・燃料・化粧品のオイル成分として使われます。
 油を絞った種の殻は、自然農薬として利用され害虫から田畑を守ってくれるのだとか。

 なおハニールネッサンスの販売しているチウリはちみつは、ネパール南部のマクワンプル県というところで生産されています。
 西洋ミツバチを使い、家の畑に設置した数個の巣箱や、専業養蜂家が村民の土地を借りて設置した巣箱から採蜜したものです。

植樹活動

 チウリはちみつを購入すると、その価格のうち15円が現地の植樹活動に充てられる仕組みになっています。
 村民と協力して植樹するチウリの樹は年間4000本にもなるとか。

 環境悪化により現地では土砂崩れの回数が増えていますが、チウリの樹を植樹することはその対策にもなります。
 ハチミツはもちろん、果実も村民の収入となりますし、種から取る油、燃料としてなど、チウリの樹全てが生活に役立つ大切な資源なのです。

 現地のはちみつ生産者のインタビューの動画がありますので、参考までにご覧ください。

 おいしいハチミツを私たちが食べることで、現地にチウリの樹が増え、ハチミツを生産する人の生活が豊かになる、素晴らしい仕組みですね。