ハチミツには殺菌効果があって、火傷した肌にハチミツを塗っておくと、傷跡が残らないと言われています。高い吸水性を持ったハチミツが患部の水分を吸い取って、水ぶくれを防ぐのです。
怪我をした場合、傷口に塗っておけば、傷の治りを早め、傷跡を残りにくくさせる作用があります。
「万学の祖」と呼ばれるアリストテレス(紀元前350年頃の哲学者)は、ハチミツが傷を治すための軟膏として使われていたことを記しています。
古代においては、経験則的にハチミツを薬として活用していたことがわかっています。古代人は科学的な根拠や裏付けなどないまま、トライアンドエラーで怪我や病気を治す方法を発見し、口伝によってこれを伝えていたようです。
こういった民間療法は、科学や医療の発達と共に軽視されるようになっていきましたが、多くの実験の結果、科学的な裏付けが取れるようになりました。その結果、天然の薬であるハチミツの効果は見直されてきており、医療分野でも、火傷の治療など多くの場面で再び活用されています。
あくまで軽い傷の場合での治療法ですが、応急手当として効果的なので、いざというときには役立ちますよ。