『ピタゴラスの定理』で有名な古代ギリシャの哲学者ピタゴラス(紀元前582年 - 紀元前496年)は、紀元前の当時としては異例の90歳まで長生きしたと伝えられます。
「サラピオンの息子ヘラクレイデスの言うところによれば、ピュタゴラスは80歳で死んだ、しかし大多数の人々の言うところでは、享年90歳であった。」
引用(『初期ギリシア哲学者断片集』訳編山本光雄、1958、岩波書店)
その長寿の秘訣は、蜂蜜を食べることであったと伝えられます。
ピタゴラスによれば、人間が健康を保つためには、精神と肉体との間に調和が取れていなければならない。複雑な食事やコッテリした料理は、精神と肉体の調和を乱す。だから、単純な食事こそ長生きの秘訣である。
そして、単純な食事の中でもっとも優れているのは蜂蜜である。とのことです。
また、アメリカのバーモンド州は、アメリカで最も長生きする人の多い地方、住民の平均寿命の高いことで知られてました。
町医者のジャービスが『バーモントの民間療法』 (1961年刊行) という本の中で、その秘密は、この地方の人々が、蜂蜜、海藻、リンゴ酢(りんご酒から作った酢)の3つの食品を食べているからだと解説しました。
蜂蜜とリンゴ酢こそ健康の秘訣であり、これらを普段から食べていれば長生き間違いなし、というのがジャービスの主張です。
この他にも蜜蜂を飼っている養蜂家には、なぜか長寿者が多いといった例は世界各地にあり、蜂蜜を普段から食べる習慣がある人は、寿命が長くなる傾向があるようです。